インタビュー | Hannah Bould

インタビュー | Hannah Bould

「できるだけシンプルに、そして表情豊かに仕上げたいんです。」

現在イギリス、ロンドンで陶芸作品の制作をされているHannah Bouldさん。モノクロで多くを語らずとも、楽しげなムードをもたらしてくれる彼女の作品が生まれる背景をちらりと覗いてみましょう。

彼女の作品はこちら


なぜ陶芸作品を作り始めたのですか?

もともと大学では版画を中心にイラストレーションを学び、卒業後にファインアートの版画工房で何年か働いていました。たまたま同じ建物内に陶芸スタジオがあり、1年ほど夜間クラスに通いました。そこで粘土を扱うことに面白さを感じ、自宅にアトリエを構えるようになり、数年後に本業として陶芸作品を作るようになりました。

インスピレーションの源はなんですか?

粘土と作るプロセスそのものです。陶芸はいつも多くの学びを与えてくれるので、奥がとても深く、まだまだ表面をなぞっただけのような気持ちになります!

影響を受けたアーティストまたは陶芸家はいますか?

Karen Buntingは家族の古くからの友人で、彼女の作品はいつも私にインスピレーションを与えてくれます。子供の頃、家には彼女の作品の小さなコレクションがあり、子供ながらにそれが好きだったことを覚えています。

Nicola Tassieは、いつも私を驚かせるアーティストです。短期間でしたが、彼女のアシスタントをしました。彼女に少しでも追いつけるような良い作品を、いずれ私も作ることができるようになれたらハッピーです!

技法や素材に対するこだわりを教えてください。

じっくりと取り組むより、テキパキと作ることが好きです。そうすることで、すごく良い作品を作ることができるということに気がつきました。できるだけシンプルに、そして表情豊かに仕上げたいんです。

あとは、色はいつも白と黒を使うこと。色を絞ることによって、私らしい作品と印象付けることができるから良いと思っています。また、模様や絵柄を際立たせるためにも色の幅を抑えています。轆轤を回す作業は本当に楽しくて、とってもリラックスして集中できます。

作品を特徴づける模様はどのようにして生まれるのでしょうか?

大学在学中に版画作品の制作を通して確立された自分のスタイルが、陶芸に置き換えられることによって生まれているのだと思います。モノプリント*と、私の陶芸スタイルは相通じるものがあると感じています。どちらもまったく同じものは二つとない、一点ものであること。
いつも道具やブラシを試すことを楽しんでいて、それによって生み出されるユニークな筆跡がどんな模様にするかを決めているんだと思います。

*モノプリントとは、版に直接インクや油絵具などの描画材を用いて描画し、その上に紙をのせて圧力をかけることにより、版に描画したイメージを紙へと転写する版画技法。版から同じイメージが一枚しか印刷できない特徴がある

作る時に大切にしていることはありますか?

考えごとをしたり、頭の中を整理したりするための、大きな余白のある時間を持つことだと思います。一人で作業するのが好きで、長い時間黙々と作業しちゃいます。楽しんで作っていると時間を忘れてしまうので、その時間が好きです。

将来チャレンジしてみたいことはありますか?

これから先数ヶ月は実験的な休暇を取り、新しいアイデアや技法を試してみようと思っています。海外で滞在制作もやってみたいですし、いつか日本でも制作することが夢です!

使う人にメッセージがもしあればお願いします!

このインタビューを読んでくださり、ありがとうございます。私の作品が日本にも届けられることにとてもワクワクしています!


店主のつぶやき

彼女の作品との出会いは6年くらい前、たまたまロンドンのお店で見かけたとき。それまで日本で見たことのないタイプの個性的でキュートなマグカップに心奪われ、迷わず日本に連れて帰りました。ほぼ毎日愛用している作品をご紹介できることになり、大変嬉しいです。みなさまの愛用品にもなりましたら、さらに嬉しいです!


Profile photo credit 2022, Hannah Bould

Hannah Bould

イギリス、ロンドンを拠点に活動する陶芸作家。手捻りの技法と轆轤(ろくろ)を使い、グラフィカルで絵画的なスタイルの作品を制作している。

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Website: https://www.hannahbould.com/
Instagram: @hannahbould